漢熟覇王 ネクスト3

漢熟覇王争いは一時休戦? 新たなる漢熟戦士登場で、新たなる物語がいま始まる!シールよりさらに深い情報や、ぞくぞく湧き出る四神ゲンブの裏話を一挙大公開! 漢大陸はどうなるのか『漢熟覇王ネクスト3』を見のがすな!!
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第3回 知略王(ちりゃくおう)は愛に沈み、四神鼓動(ししんこどう)の秘密が明らかに!
新旧の漢熟戦士が戦う「銀華橋<ぎんがきょう>」。前回は西エリアを紹介したのじゃが、今回は北・玄武エリアの話でもしようかの。もともとは、ワシが見守る大地での戦いじゃ。しかし! 興味ある戦いがたくさんあっての、ソワソワしっぱなしじゃった。とはいっても、ワシは玄武玉の中におったわけで、さらにもっと言えば北3という銀星球<ぎんせいきゅう>の中に閉じ込められておったんじゃ。それでも、じっくりと熱いバトルは見させてもらったぞ。

新世代漢熟戦士たちの中でも、参謀的<さんぼうてき>な役目を担<にな>っていたのが知略王マオじゃ。ずるがしこいとは言わんが、とにかく知将<ちしょう>という言葉がピッタリな戦士じゃ。パワーや破壊力は弱いかもしれんが、気の強い策士<さくし>として、新漢熟戦士たちに指令を送っていたとも後々聞いたんじゃが。そんな知略王マオのいる銀星球に導かれたのは、愛伝道師<あいでんどうし>フロンじゃった。漢熟覇王大戦の時もそうじゃが、あまり戦うことに積極的ではないフロンが選ばれたのじゃから、どうなることやら、ワシも注目しておったのじゃが……。ヴァルバトーゼやプリオールたちの戦いは白熱しておってな、長期戦に突入していったんじゃ。決着が付かないぶん、銀華橋からは冷気が放出されて、漢大陸は氷結化<ひょうけつか>していった。ワシもバトルを楽しみにしている場合じゃない。そんな中で始まったのが、フロンとマオの一戦だったんじゃ。

当然とまどったのはフロンの方じゃ。なぜここに自分が導かれたのか、全く意味がわからなかったのじゃから。愛伝道師という名前のとおり、フロンは治癒<ちゆ>や回復みたいなヒーリングが得意な戦士じゃ。相手を憎んで戦ったことなど、ない! 確か「ない」はずじゃ…。漢大陸の支配や新たな漢熟覇王創出<そうしゅつ>をもくろむ新世代たちの目的を知っても、フロンはまだぽかーんとしておった。ただ、漢大陸が氷結化することで、自分たちの生きる場所を失うのは我慢できなかったようじゃ。バトルは一方的で、マオが仕掛け、フロンはひたすら回避に徹する…。フロンは漢大陸の危機とはいえ、戦うことはしなかったんじゃ。

終わりの見えない戦いのようじゃが、洞察力に長けたフロンは、悪心<あくしん>に満ちたマオの心を入れ替えようと試みたんじゃ。純粋に強い者を決める漢熟覇王の戦いと違って、漢大陸を乗っ取って、新旧世代交代をもくろむマオから悪心を感じとったんじゃ。光輝く蒼魔剣<そうまソード>で斬りつけてくるマオの一瞬の隙を突いて、その剣をつかみ取ってしまった! それも素手でじゃ! マオも驚いたが、本当のサプライズはその後じゃ! 愛伝道師フロンの奥義「愛<あい>シングパワー」を送り込んだんじゃ。まさにこれぞLOVE注入じゃな。みるみるうちにマオの体から悪心は消え去っていった。魔界の血こそ変わりはしないものの、マオの脳裏<のうり>から「漢大陸の支配」やら「新たな漢熟覇王創出」なんて考えも、どこかへ飛び去っていったんじゃ。最後はマオがぽかーんとしておった。それどころか、フロンの微笑みにぽーっと頬を赤らめておったがの。

とはいえ、玄武エリアでも決着の付かぬ戦いはまだ続いておった。これから青龍、朱雀エリアでも新たな戦いが始まろうとしていた。そこにはさらに強力な新世代の漢熟戦士がいるのも知っておる。ワシは漢大陸の危機を感じた。四神が同調し、実体化することでなんとか漢大陸の危機を回避したいと思ったんじゃ。漢四方玉<カンしほうぎょく>の中にいる四神たちに念を送った。ワシの鼓動を高ぶらせることで、玄武玉は小刻みに震えだす。そう、同時にそれは現漢熟戦士たちが劣勢<れっせい>であることのサインでもあったんじゃ。

<つづく>