漢熟覇王 ネクスト2

 真の漢熟覇王は誰なのか?  シール情報だけで終わらない漢熟覇王大戦のすべてを四神ゲンブが明らかにする!  戦士たちの激闘はもちろん、ヒミツのライバル関係まであばいてしまうぞ。衝撃のラストシーンまで『漢熟覇王ネクスト2』を見のがすな!



第3回 翼美翠帝<よくびすいてい>ミユウVS戦菓王<せんかおう>ラハール!漢<かん>たる大空に翠<すい>の羽根は美しく舞い散る?

朱雀エリアに集った面々を見て、ワシも頭を悩ませた。 「こりゃ誰が勝ち残るかわからん!」 それだけ強豪揃いで、大激戦が予想されたんじゃ。アルティナにサキュバス、セイメイのような業師もおれば、フラムベルグやアデルのようなパワーファイターもおる。ひっちゃかめっちゃかなバトルこそ漢熟覇王大戦の醍醐味<だいごみ>でもあるんじゃが、これだけにぎやかなメンバーがおると、ワシにも先が読めんわ、まったく!

皆さんは新たなる漢熟覇王大戦のきっかけを覚えておるかな? まあ、詳しいことは前の『漢熟覇王ネクスト』に書いておる。読みなさい。そのきっかけを作った張本人…そう、ラハールじゃよ! 始皇帝が『頂の始皇帝』に変貌し、万理の頂道に君臨しおったが、時同じくしてラハールもパワーアップしおったんじゃ。魔王から戦菓王に…見てみなさい、身も心も完全なる戦闘モードになったラハールを! おお、なんと頼もしき姿じゃ。ほれぼれするわ!

じゃが戦菓王としては駆け出しでな、相次ぐ戦いにも楽勝というわけにはいかなかった。まあ、さしずめ辛勝といったところじゃろ。フラムベルグやアデルとの戦いは、じっくりレポートしたいところじゃが、先を急がされておるので、さっさと話を進めることにする! ともかく、ラハールが朱雀エリアを制し、万理の頂道へ向かうことになったんじゃ。進化の過程にあり、実力は未知数のラハールじゃが、激戦続きで体はボロボロ。待ち受けておったのは漢権四天王<かんけんしてんのう>・翼美翠帝ミユウじゃった。こりゃ戦う前から結果が見えとるわい。

とかく朱雀の頂道は荒れ果てておった。流れる溶岩が陽の光を反射させ、余計に熱気を高めている。熱いなんてもんじゃない。満身創痍<まんしんそうい>のラハールを、熱さなどものともしない涼しい顔で迎え入れるミユウ。 「本当にあなたが勝ち上がってきたというのですか? 私にはあなたの強さが理解できない…」 ミユウは指先一本でも勝てる。そう思っていたのじゃろう。スウィーツだらけの武装も相手を侮<あなど>らせる理由の一つかもしれん。じゃが、ラハールにも譲れない意地がある。漢熟覇王への揺らぎ無い信念じゃ。

「漢権四天王ってのは、甘い相手じゃないとは聞いていたけど、そりゃウソだ。大ウソだな。試しにこれを食らってみろっ!」
ラハールは三つ叉<また>のクリームスピアを突きつける! ミユウはひらりと身をかわし大空に舞った。華麗で優美なる舞。戦いの中の美。なぜだか、これまでの疲労がラハールを襲いだした。自分に念を押すように、
「戦いに美しさなんていらねぇ…。戦いなんてな、しょせん泥臭いもんなんだよ!」
クリームスピアを何度連打しても、ミユウはひらりひらりとかわす。羽根を広げ、空を舞う。徒労がラハールのスタミナを奪う。しびれを切らしたミユウは広げた両の指をラハールに向け、得意の翠静波<すいせいは>を放ったのじゃ! まともに食らえば、長い眠りに落ちてしまう翠静波に、ラハールはまたしてもクリームスピアを突き出した。

その時! ラハールは左手の魔界の象徴でもあるデビルアームズを、狙いを定め投げつけたのだ! しかも見事命中! 魔の呪力<じゅりょく>に満ちたアームズが、ミユウの体を蝕<むしば>んでいく。魔の力に屈し、バンッ!と弾け散るミユウ。優雅な羽根がひらひらと舞い散り、その姿を消した。
「甘さを知ってるから辛<つら>さはよーく理解できるわけよ。あいにくそういう体質でね。さて、あと一つ。もうすぐ始皇帝のヤローにまた会えるな…」
勝利の余韻<よいん>もつかの間に、ラハールはその場に片ヒザをついた…。


<つづく>